「魔界ネットです。お届けものに参りました」
「はーい」
「こちらにサインお願いします。はい、ありがとうございました。またのご利用をお待ちしております」
来た来た。
さすが魔界ネットね。一昨日注文したものが、もう届くなんて。
「上海、カッター持ってきて」
「シャンハ~イ」
中を傷つけないように気をつけてっと。
ふふふ、待ちわびたわ。
これが人形遣い界隈で話題の・・・・・・
ワイヤレス人形繰り糸!
今思うと、ものすごい矛盾を感じる名前ね。
まあそんなことはどうでもいいわ。この前『季刊人形遣い』で特集されてたときから、ず~と欲しかったのよね、これ。
ちょっと高かったけどしょうがないわよね。なんたって最新技術だし。ちゃんと使えるかわからないけど、とにかく最新だし。
うふふ、早速使ってみましょ。その前に説明書を読みながらね。
なになに、まず同封されている指輪を左手の・・・・・・指に・・・・・・はめて
次に人形の腰に・・・・・・ポーチ型の受信機を付けてあげる。
最後に指輪のボタンと・・・・・・ポーチのボタンを同時に押すっと。
しばらく待ってから、後は普段人形を操る時と同じ感覚で・・・・・・
「シャンハ~イ!」
動いた! 上海が動いたわ!
すごい! 本当に糸が繋がってなくても動いてる!
・・・・・・でも今のままじゃ動かせるのは上海だけよね。他の子を動かすためにはどうすればいいのかしら。
ええと、説明書説明書。複数の人形を操る方法は・・・・・・
少女検索中・・・・・・
う~ん、つまり全ての人形にポーチをつけた後、同じようにボタンを押せばいいのね。
少女作業中・・・・・・
できた! よしよし、みんなちゃんと動かせるわね。さすが最新技術。
ふう、なんかぶっ通しで作業したせいか、喉乾いちゃった。
「上海、お茶煎れてきて」
「シャンハ~イ!」
これで糸を付け替えたりする手間が省ける・・・・・・
ボトッ
ん、何の音?
なんで上海が床に落ちてるの。どうなってるの?
とりあえず調べてみましょ。
「蓬莱、上海連れてきて」
「ホ~ライ」
ボトッ
同じところで落ちた!
もしかして・・・・・・ちょっと近づいてから、
「上海、蓬莱、起きなさい」
「シャンハ~イ」
「ホ~ライ」
やっぱり! これ少し離れると使えないの!?
・・・・・・ああ、でも何とかする方法はあるはず。なんたって最新技術なんだし。
うん、なんとかなるはずよ。まずは説明書をっと。
少女熟読中・・・・・・
なるほど、等間隔に人形を並べて、念波を中継させればいいのね・・・・・・なんて面倒な。
でも、やるしかないわね。買ったんだし、付けたんだし、最新技術なんだし。
なんたって私は都会派の人形遣いなのよ。ちょっとぐらい面倒でも最新技術を使わないと。
うんそうよね。そうに違いないわ。あはははは。
でもやっぱり面倒ね。
どうしよう。
そうだわ! パチュリーに見せてあげましょ。それがいいわ。
きっとパチュリーだって見たこと無いはずだもの。
そうと決まれば早く出かけましょ。善は急げよ。
ちょっとでも気を抜くと上海と離れすぎちゃうわ。
ああ本当に面倒。でも後ちょっとで紅魔館ね。
「あやや~ そこを行くのはアリスさんじゃないですか」
その声は新聞屋の天狗ね。
ちょうど良いわ。彼女にも最新技術を見せてあげましょ。
「おや、それは、なんと!」
さすがは新聞屋。こっちが説明するまでも無く驚いてくれているわ。
「写真撮ってもいいですか?」
「もちろんよ」
パシャッ パシャッ
そんな何枚も撮らなくていいじゃない。はずかしいわ。うふふ。
それに左手ばかりじゃなくて上海も撮ってあげないと。
「いや~まさかアリスさんがご結婚なさるとは」
はっ?
「左手の薬指に指輪まではめて」
いや、これは説明書通りにはめただけで・・・・・・
「早速号外をうちますので、正式なインタビューはまた後ほど。お相手も一緒でお願いしますね。では!」
相手なんていないわよ!
てっ、もうあんな遠くに!
ちょっ、ちょっと! 待ちなさい! お願い! 待ってーーー!
魔界某所
「神綺様、ついこの前技術部に作らせたワイヤレスシステムですが、なぜ左手の薬指につけないと動かない仕様なのですか?」
「それはね夢子ちゃん、悪い虫がつかないようにするためよ」
「はぁ?」
夢子には理解できなかったが、神綺様が為さることをいちいち考えてもしょうがない、と自身の仕事に戻った。
「はーい」
「こちらにサインお願いします。はい、ありがとうございました。またのご利用をお待ちしております」
来た来た。
さすが魔界ネットね。一昨日注文したものが、もう届くなんて。
「上海、カッター持ってきて」
「シャンハ~イ」
中を傷つけないように気をつけてっと。
ふふふ、待ちわびたわ。
これが人形遣い界隈で話題の・・・・・・
ワイヤレス人形繰り糸!
今思うと、ものすごい矛盾を感じる名前ね。
まあそんなことはどうでもいいわ。この前『季刊人形遣い』で特集されてたときから、ず~と欲しかったのよね、これ。
ちょっと高かったけどしょうがないわよね。なんたって最新技術だし。ちゃんと使えるかわからないけど、とにかく最新だし。
うふふ、早速使ってみましょ。その前に説明書を読みながらね。
なになに、まず同封されている指輪を左手の・・・・・・指に・・・・・・はめて
次に人形の腰に・・・・・・ポーチ型の受信機を付けてあげる。
最後に指輪のボタンと・・・・・・ポーチのボタンを同時に押すっと。
しばらく待ってから、後は普段人形を操る時と同じ感覚で・・・・・・
「シャンハ~イ!」
動いた! 上海が動いたわ!
すごい! 本当に糸が繋がってなくても動いてる!
・・・・・・でも今のままじゃ動かせるのは上海だけよね。他の子を動かすためにはどうすればいいのかしら。
ええと、説明書説明書。複数の人形を操る方法は・・・・・・
少女検索中・・・・・・
う~ん、つまり全ての人形にポーチをつけた後、同じようにボタンを押せばいいのね。
少女作業中・・・・・・
できた! よしよし、みんなちゃんと動かせるわね。さすが最新技術。
ふう、なんかぶっ通しで作業したせいか、喉乾いちゃった。
「上海、お茶煎れてきて」
「シャンハ~イ!」
これで糸を付け替えたりする手間が省ける・・・・・・
ボトッ
ん、何の音?
なんで上海が床に落ちてるの。どうなってるの?
とりあえず調べてみましょ。
「蓬莱、上海連れてきて」
「ホ~ライ」
ボトッ
同じところで落ちた!
もしかして・・・・・・ちょっと近づいてから、
「上海、蓬莱、起きなさい」
「シャンハ~イ」
「ホ~ライ」
やっぱり! これ少し離れると使えないの!?
・・・・・・ああ、でも何とかする方法はあるはず。なんたって最新技術なんだし。
うん、なんとかなるはずよ。まずは説明書をっと。
少女熟読中・・・・・・
なるほど、等間隔に人形を並べて、念波を中継させればいいのね・・・・・・なんて面倒な。
でも、やるしかないわね。買ったんだし、付けたんだし、最新技術なんだし。
なんたって私は都会派の人形遣いなのよ。ちょっとぐらい面倒でも最新技術を使わないと。
うんそうよね。そうに違いないわ。あはははは。
でもやっぱり面倒ね。
どうしよう。
そうだわ! パチュリーに見せてあげましょ。それがいいわ。
きっとパチュリーだって見たこと無いはずだもの。
そうと決まれば早く出かけましょ。善は急げよ。
ちょっとでも気を抜くと上海と離れすぎちゃうわ。
ああ本当に面倒。でも後ちょっとで紅魔館ね。
「あやや~ そこを行くのはアリスさんじゃないですか」
その声は新聞屋の天狗ね。
ちょうど良いわ。彼女にも最新技術を見せてあげましょ。
「おや、それは、なんと!」
さすがは新聞屋。こっちが説明するまでも無く驚いてくれているわ。
「写真撮ってもいいですか?」
「もちろんよ」
パシャッ パシャッ
そんな何枚も撮らなくていいじゃない。はずかしいわ。うふふ。
それに左手ばかりじゃなくて上海も撮ってあげないと。
「いや~まさかアリスさんがご結婚なさるとは」
はっ?
「左手の薬指に指輪まではめて」
いや、これは説明書通りにはめただけで・・・・・・
「早速号外をうちますので、正式なインタビューはまた後ほど。お相手も一緒でお願いしますね。では!」
相手なんていないわよ!
てっ、もうあんな遠くに!
ちょっ、ちょっと! 待ちなさい! お願い! 待ってーーー!
魔界某所
「神綺様、ついこの前技術部に作らせたワイヤレスシステムですが、なぜ左手の薬指につけないと動かない仕様なのですか?」
「それはね夢子ちゃん、悪い虫がつかないようにするためよ」
「はぁ?」
夢子には理解できなかったが、神綺様が為さることをいちいち考えてもしょうがない、と自身の仕事に戻った。
アリス総受けは俺のジャスティス!
それはそうと、モバイルルータは外出したときに使うからこそ価値がある
家の中じゃ一昔前の54Mでしか通信できんし、電波も弱いから壁一枚隔てるだけで使えなくなることがある
家の中で使うなら素直に強力~とか宣伝文句がついてる300M対応の無線ルータ買ったほうが良い
どんだけ過保護なんよw
もちろん覗き…うわなにするやめ
面白かったが、少し味気ない気もした。
そう言っていた戦友が賢者の石で撲殺された。